家設計クリップ 廃墟建築士


廃墟建築士
廃墟建築士

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変わらない日常に重なる多元宇宙みたいな…
この人の作品の中に出てくる日常っていうのは、
どこにもあるような毎日にちょっとしたズレがあって、
そのズレを周囲からディテールをしっかりと描きこむもんだから、
まるで行政の仕事のように定義付けが済んでいて、
なんだか当然のことで本当に起きていることのような気がしてくる。

最近は科学者の間でも、
多元宇宙の存在っていうのが
まことしやかに語られていて、それによると、
僕らの世界と全く同じ世界が、
同時にどこかに存在していてもおかしくはないらしい。
そこにはもうひとりの僕が
似たような世界で似たような暮らしているのかもしれない。

でも…全く同じなようで実は少し違っていて、
その違いがかなり決定的で、
僅かなんだけどでも決定的に異なる世界を、
どういうわけかこの三崎亜紀という作家は知っていて、
そこの住人の経験したことを翻訳して書いているのではないか…?
そんな想像をついしてみたくなる。

魅せられる…っていうの?
この本…そういう感覚に近い。

無限に広がる可能性
体裁こそSFではあるが、説明すら必要としない不条理劇はさながら純文学の風情。これは、異才・三崎亜記の新たな境地と言える。
個人的には三崎作品は長編より短編集が好みだ。この著者には過剰な伏線や説得力などはかえって似合わないからである。
「七階闘争」と「廃墟建築士」は期待を裏切らない、それでいて斬新さをも持ち合わせたまずまずの良作。対して「図書館」はそれなりに読ませるものの、極端に現実から飛躍した展開は奇を衒い過ぎたか。あくまでも三崎作品の「非日常」は日常性の範疇でなければ魅力は半減してしまう。この点には充分に留意して欲しい。
最も興味深く読んだのは「蔵守」だった。守り続けることに合理的な理由などいらない…。こんな生涯を懸けたようなテーマを短編で描ききった筆勢は、職人芸としか言いようがない。ラストの蔵守見習いの蔵守として生きていくという決然たる言葉に対しては、忘我の一語に尽きる。
この悲哀と美学を設えた至高の書を読んだ日の感慨を私が喪失することは、この先も決してないだろう。

“常識”を打ち破る、ユニークな設定が魅力。
 下から数えて7番目のフロアが7階ではない、7階が持つ意識は何番目の
フロアにあっても7階だけのもの‥。
 建物が持つ意識と7階を守る人たちを描く「七階闘争」。
 廃墟の持つ文化的意味が高く評価され、廃墟先進国を目指す日本では
廃墟の建設が急増している。
 早くから廃墟に魅了され、廃墟建設の第一人者となった関川の本当の
思いとは‥(表題作)。
 深夜になると図書館の本が飛び回る‥。
 映画「ナイト・ミュージアム」を髣髴とさせる「図書館」。
 ひそかに息づく蔵と、蔵を守る「蔵守」。
 蔵の中にあるものは何か、誰も知らない。
 一生を蔵と過ごし、引退を間近にひかえた蔵守に、突如その時がおとづ
れる‥(蔵守)。
 意識ある“物”との交感をミステリータッチで描く4編。

 奇抜な設定と、ユニークな切り口は、他者の追随を許さぬ才能なのだが、
処女作「となり町戦争」から4年、著者の描く世界が次第に形にはまって
きた感じがする。
 ここらでちょっと趣向を変えて、つぎはファンタジー長編なんてどうだろうか。

物語りのテーマが完全には昇華されていない
なんか生っぽい気がする。
この作者はとなり町戦争ですごく好きになったのだけれど、その後、今ひとつ殻を破り切れていないのではないだろうか?


となり町戦争
 となり町戦争を読んで以来、久しぶりに著者の作品に眼を通した。
 ワンパターン。背景・設定は違うが、毎回普通ではありえないことで揉め事が起こり、戦争している。後半は読むのも厭になるくらい疲れてきた。よくもまぁ・・・






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